4/27の情報公開で心底このゲームのスタッフに期待することが馬鹿馬鹿しくなったので思ったことを以下に連ねます
(執筆日:2020/4/28)

 

●テイルズオブクレストリアという作品について 発表当初からの思い

 この作品は当初「スマートフォンから始める完全新作のテイルズオブ」として2018年9月11日に発表されました。情報のリークもなく、本当に突然の事。おそらくこの宣伝でスマホでマザーシップ(現:オリジナル)が出るんだ!と思った方がほとんどでしょう。
 続報でオリジナルの新キャラが発表され、私はこのクレストリアのキャラと世界観に魅力を感じ、ティザーPVはかなり力が入っていて、久々にこんなにわくわくできるゲームが来た、ソシャゲともなれば賛否両論あるだろうけど楽しみに待ちたいと思いました。
 12月8日にテイルズの部屋(生放送)で紹介されたクレストリアのゲーム内アニメーション、キービジュアル(この時点ではオリジナルキャラのみ)、あらすじが紹介され、本当にスマホでコンシューマーテイルズが出るんだ!と思っていました。

 ですが2018年12月14日、ティザーPVのフルバージョンが公開され、蓋を開けてみれば手垢のついたいつも通りのお祭りゲー。オリジナルのキャラよりも出番や紹介の多い歴代キャラ。完全新作とは?新たなテイルズオブって?甚だ疑問でしかありませんでした。この時点での登場キャラはルーク、ミラ、ベルベット、リオンの5名のみ。
 それ以上に、既にレイズ、アスタリアが並行して運営され、かつてはリンクもあったというのにまた歴代頼り、マイソロ時代から使い古された手法で既に新たに期待するファンなんてそうそう居ないであろう“クレストリア世界で生まれた、原作のキャラとは見た目と声だけそっくりな別人”であること。現在進行系で「原作の世界から呼び出された歴代キャラが活躍する、見れなかったあんな姿を見ることができる」ザレイズがある時点で、設定もキャラも改変された歴代キャラがそうそう受け入れられ、期待を上回ることが可能なはずがないのです。
 勿論ソシャゲである以上ある程度集客の見込みのあるキャラを起用するのは納得できます。ですがてっきりコンシューマーで、クレストリアキャラだけの物語を見れると期待していた私からすれば肩を落とすしかありませんでした。それでも、もしかしたら歴代がメインに出てくるのはゲストとしてであって、この5人が選ばれたのかもしれない、まだ失望するには早いと思っていました。
 ちなみに、この辺りでリニューアルされた公式サイトには歴代キャラは50人(ととれる文章)が記載されていました。

 漸く2月14日に生放送でイージス、ユナ、オウレンの正式な紹介がされました。オリジナルのキャラよりも歴代のキャラを先にされた状態でした。この時にああ、クレストリアの運営側はオリジナルキャラと彼等に魅力を感じ好きになって楽しみにしていたファンなんてどうでもよくて、歴代の顔と声にだけお金を落とすファンにしか興味がないのだと感じました。しかしそれはそれ、上記のとおりまた失望には至りません。

 しかしそこからなんと公式ツイッター、約2ヶ月沈黙。誕生日になると祝うだけ祝い、RTキャンペーンをしてまた沈黙。ロクな情報は出さず、既に公開されている動画の宣伝もすることもなく一切の沈黙を決め込みました。そして沈黙期間から開けた初めてのツイートは
“ご無沙汰しております。 「テイルズ オブ クレストリア」は、みなさまにベストな状態でお届けできるよう目下クオリティアップを重ねており、次回の新情報は6月のイベント「テイルズ オブ フェスティバル」にて公開予定です。 終演後本アカウントなどでもお知らせしますのでご期待ください。 #テイクレ”
https://twitter.com/to_crestoria/status/1119153474569035777

“(久々の投稿に緊張してしまいましたが早速反応してくださったみなさまありがとうございます…!着々と開発進んでおり、早く色々とお見せしたいのですが、やっぱり喜んでいただきたいので中途半端にお届けするわけにはいかず、まずはテイフェスに向けてしっかり準備しますので引き続きお願いします!)”
https://twitter.com/to_crestoria/status/1119153474569035777

 本当にびっくりしました。もしかしたら開発が止まっているのでは?歴代がいらないという声が多すぎて企画じたいやり直しなのでは?期待と失望をごちゃまぜにしながら2ヶ月待っていたらこんなオタク丸出しみたいな括弧閉じの心に直接語りかけるツイート。そして第1回クオリティアップ宣言。馬鹿なのか?少なくとも企業の、公式のアカウントがすべき形式のツイートではない。かなり頭にきました。
 テイフェスで最新情報、ご期待下さい マグロじゃねえんだぞ そしてしばらくは誕生日を祝うだけ、そのままテイフェス2019まで情報は一切出ていません。

 そして来たるテイルズオブフェスティバル2019、私は残念ながら現地には行っておりませんので空気感は全く知りませんが、人づてにクレストリアに列ができているという事実だけで本当に嬉しかったです。当時はまだリリース日は2019年内のままだったので、きっとリリース時期くらいは言うだろうと期待に胸を膨らませました。
 しかし公開されたのは秘奥義の動画のみ、しかもまたオリジナルキャラよりも尺も画面も大きい歴代キャラ。(カナタ、ミゼラは個別で全画面、ヴィシャス、イージス、ユナ、オウレンは4分割同時に流され、その後にルーク、アスベル、リッド、クレス、ミラ、ベルベット、ヴェイグの秘奥義や奥義の映像が個別で流れる)またオリジナルキャラは扱いが悪い、完全版は後日公開予定って完全版じゃないものをわざわざテイフェスで流す必要がありましたか?しかもこの“後日”、9/15つまり2ヶ月後でした。
 この間にAX2019(アメリカのイベント)にてスキットイラスト、特別スキットが公開されましたがその宣伝のRTすらなく後でまとめてツイートされただけでした。海外版のツイッターアカウントがあることを一体どれだけの人が知っているのでしょうか。まさか該当ツイートをRTすらしないなんで思いもしませんでした。

 10月29日のテイクレ情報局#3で第2回クオリティアップ延期宣言。この間半年。リリース時期未定。言葉にすら表せない感情になりました。
 その後、テイルズ探偵団で新キャラ二人が正式に発表され、リリース時期は2020年中頃を目指していると宣言されました。なんと最初のクオリティアップから1年もかかるらしいです。一体どれだけ未完成のまま出そうとしたのか。バトルがターン制なのはともかく、棒立ち横並びの花いちもんめな状態で分かりますが、歴代にばかり力をいれてオリジナル部分に一切リソースを割いていなかったのでしょう。この花いちもんめ戦闘、リリース目前の今も変わってないですけどね

 

 そして、例のOPアーティスト問題。これについては後述しますが、これまでの事も踏まえた上でクレストリアのスタッフとバンナムは本当に商売が下手くそなのだと感じました。
 また、PV(OP映像の一部)に登場した歴代キャラクターについてです。これについては田川Pがブログにてコメントしておりますが、感想としては「また同じこと言ってる」としか感じられませんでした。そして、各ストアにて事前予約が始まっていますがこの説明欄にはなんと「250名を超えるそれぞれ主役級の個性を持ったキャラが順次登場予定!」 呆れて物も言えませんでした。公式サイトには50人程度と書いてあったのにも関わらずなんと5倍。確実にザレイズに対抗したいのだろうなというヤケクソの人数と、動画内で登場したキャラクター達。
 歴代キャラが出ると言われたその当初から「メインシナリオはクレストリアキャラがメイン、キーキャラクターが交わり、他の歴代キャラは外伝として本編の枠の外で物語が繰り広げられる」と耳にタコができるくらい聞かされました。それこそ言い訳のように何度も何度も、ブログでも生放送でも一言目にはまずそれでした。けれど動画で見えたのは、敵の本拠地らしき場所に、大勢でぞろぞろとソーシャルディスタンスを守って集まる未発表のキャラたち。本編に関わらないはずなのにまるでメインキャラです^^と言わんばかりの皆さん。ええ…?(困惑)歴代キャラの扱いに関しても後述します。


●歴代キャラのスターシステムについて

 先述した通り、また田川Pのブログから読み取れるように今回のテイルズオブクレストリアに登場する歴代キャラクター達は、「この世界で生まれた、原作とは異なる人生を歩んでいるキャラクター達」です。
 そもそも私はスターシステムに好印象はなく、これまでのゲームでも同様で、キャラの設定やキャラクター性が改変されて嬉しいと感じたことはありません。嬉しいことといえばせいぜいアスタリアで描き下ろし衣装がもらえる程度でしょうか。もちろん自分たちの好きなキャラが、原作世界や地続きであるザレイズで見ることのない一面を見れるという点は評価できるのでしょうが、私個人の意見としましてはそれは所詮二次創作でしかなく、ましてや既にマイソロ3作、多くのモバイル作品、リンク、アスタリア、ザレイズとお祭りゲームが続いている中わざわざクレストリアがやるべき事とは思えません。目新しくもない、反応の多くは「またお祭りゲーか」の意見ばかり。こんな中でよくもまあ完全新作を謳いながら歴代を出し、50人から250人に増やしたものだと驚きです。
 最初からオールスターゲームだと言えばここまでがっかりすることはなかったでしょう。期待することもありませんでした。ですが完全新作と謳い、新たなテイルズオブとして発表し、発表後3ヶ月は歴代の影も形も無かったのにも関わらず結局お祭りゲー。

 先日公開されたブログには
 “まず本作では、カナタを始めとするオリジナルキャラクターたちの冒険が「メインストーリー」として大ボリュームで描かれます。その冒険の中で、彼らの活躍は主に「外伝ストーリー」にて描かれることとなります。
 ルークは和睦大使となり、領地同士の仲立ちをする重要な任務を行う中で、罠にはめられ大きな罪を犯してしまいます。不本意ながら犯してしまった罪とはいえ、ルークはその罪の意識に苦しみ重圧に押しつぶされるなか「断罪の仕組み」によってビジョンセントラルに投影されますが、「制裁の祈り」は残酷にも彼を許してしまいます。罪を背負うとはどういう事なのか、罪を決めるのは誰なのか。様々な葛藤とドラマがルークを苛み、彼は新たに出会う仲間ともがきながら前へと進んでいきます。

 上記が本作でのルークの物語のあらすじですが、原作である「テイルズ オブ ジ アビス」の物語を知る方は、「アクゼリュスの事件で仲間から非難されるシーンと対比して、本作のルークには何があったのか?」といった視点でも、想像を膨らませて頂けたのではないでしょうか。
 発想の根幹は原作であるという点を大事にしつつ、この世界の住人であるからこそ描くことのできる新しいドラマ、例えば原作とは異なる視点で罪というテーマに立ち向かうシリーズキャラクターの葛藤や活躍を楽しんでいただけたらと思っています。
 また、クレストリアのメインキャラクターと、シリーズキャラクターがストーリーで見せる細かな掛け合いもご期待いただきたい魅力点の一つです。例えば、騎士団長イージスと客員剣士リオンの若くして優秀なコンビや、オウレンとレイヴンのダメなおっさんコンビなど、オリジナルでありつつクロスオーバーという一面も併せ持つタイトルならではの関係性やエピソードを楽しんでいただけます。
 このように、メインストーリーにとどまらず、シリーズキャラクターたちが紡ぐ冒険からも、クレストリアの世界の奥深さをより多面的に楽しんでいただけたらと思います。”
※一部抜粋

 きっとやりたいことというのは「原作では罪を犯し断罪(ないしはそれに近いこと)を受けたキャラ、受けなかったキャラがこの世界においてどうなるのか」「原作を知らないプレイヤーからすれば、原作では実際どんな風に展開が進むんだろう」と考えられ登場させるに至ったのだと感じました。
 ですが、それはわざわざ原作のキャラの生い立ちも、設定も何もかもを変えてまでやることでしょうか。ルーク・フォン・ファブレというキャラクターは、ジアビスの世界の中で、生い立ち、周りの境遇、様々な要因が重なったことで事件を起こしてしまった、そういうキャラクターなのだと私は認識していましたが、クレストリアの世界で同じことを起こすのか?これをやるのは果たしてオリジナルのキャラでは駄目だったのか?他のミラ、ベルベット、リオン、クレスに関しても同様です。カナタの師匠ってクレスのそっくりさんじゃないと成り立ちませんでしたか?穢れも業魔も天族も、ベルセリアで言うところの理もない世界で復讐鬼になるベルベットって?疑問点しか残りません。

 そもそも現在並行して運営されているアスタリアでは、軸となるオリジナルキャラが居ない、シリーズキャラクターのクロスオーバー作品として何年もやってきて、受け入れられている現状があります。咎人という設定があることも知っています。似たようなテーマで、土壌の完成された向こうでやれば良いのではないでしょうか?きっと文句をいう人なんて居ません。
 
 テイルズオブクレストリアは「シリーズに触れたことのない新規層の開拓」を目的として作られていたはずなのに、結局歴代キャラを出せば新規は手を付けないのが分からないのでしょうか。
 結局の所、いつもの人気キャラクターを適当に起用して、いつもやってるから受け入れられるだろうと設定を変え、考えるのが楽だからと既存のキャラを使い、適当に感動するような”エモーショナル”な感じでキャラと声をチラつかせればファンは食いついてお金を落とすだろうという浅はかな考えが見え透いています。もしも本気でこの方針で新規ファンが獲得できるのだと思っているのならクレストリアスタッフもバンナムも無能の商売下手であると感じますし、上層部側がこうしろ、こうしなければ稼げないのだと本気で思っているのであれば、コンシューマーの新作アライズなんか売れるはずもありません。いつまでも過去の遺産におんぶだっこなら新規層獲得どころかシリーズの衰退は免れないと感じます。
 また、田川Pがアスタリアの前任プロデューサーであることも知っています。アスタリアが低迷してきた、インフレしてきた、新しいシナリオとして出すのが難しくなってきた、長年続いたせいで新規ユーザーが獲得できていないという理由で実質的なアスタリア2を作りたいのでしょうか?

 私が原作のキャラ達を好きになったのは原作の世界で生きたキャラクター達です。決して、改変されたキャラを好きになったわけでも、好きになれる理由もありません。
 あんなキャラたちも「もしも」が見たいのなら勝手にアスタリアをやります。原作世界から召喚された、設定改変のないザレイズをやります。オリジナルキャラ比率の多めなお祭りゲーがやりたいのならリンクのシナリオをザレイズ内で読むことだってできます。差別化が図れていない中、どういった部分がマーケティングポイントなのか、原作キャラがその立ち位置でなければならない理由、どうやって新規層を取り込むのか、まったく不明瞭な上噛み合っていません。
 もしもクレストリアがクロスオーバーではなくマザーシップの完全オリジナルテイルズとして作られていれば、既存のファンへ向けたゲームであるザレイズ、シリーズキャラのあんな姿が見たいアスタリア、完全オリジナルとして手軽に出来るソシャゲのマザーシップのクレストリアとして差別化されいい塩梅になれるのではなかったのでしょうか。
 一言で言えば

 オリジナルキャラ8人+マスコットと、歴代250人にどうリソースが割かれるなんて明白です。きっとオリジナルのキャラクター達は歴代キャラを持ち上げるために使われ、金目にならないと判断された歴代キャラは出番が無くて悲しい思いをするのでしょう。それでなくとも、配分が歴代>オリジナルある事実はどう頑張っても覆りません。オリジナルキャラなんてどうでもよくて、彼等を好きになって待っていたファンをコケにしているとしか思えません。

 まあやりたいことはテイルズっぽいFGOグラブルなのでしょうね。テイルズオブグランブルーオーダーでいいじゃんってか?中途半端にオリジナルとクロスオーバーをいいとこ取りしようとして結局どっちつかずの中途半端な宙ぶらりん作品にされるんでしょうね。そういうの二兎を追う者は一兎をも得ずって言うんですよ

 

●アーティスト起用について、商売下手なバンダイナムコとスタッフ達

 先日発表され、一番の物議を醸したゲスの極み乙女。さんのOP起用。私自身はゲスの極み乙女。さんをあまり知らないので特にどう思うこともありませんが、世間的に見て不倫騒動のあったアーティストであると認識しています。
 前もって言っておきますが、別にアーティストの批判をしたいわけではありません。アーティストが、曲が良し悪しだとかゲームの雰囲気に合っている合っていない、テイルズらしいらしくないといった点はここの論点ではないことを念頭に置いて読んで頂ければと思います。

 先述していた通りクレストリアというタイトルは新規層獲得のため開発されたタイトルでした。恐らく多くの方が知っているゼスティリア騒動もあり、テイルズオブシリーズというのは低迷し、悪評ばかりが目立つようになっています。ここでいう「シリーズ未プレイの人」というのはきっと何も知らない方と、「テイルズ?ああ、あの炎上騒動のあったゲームね」と認識している方がいらっしゃるでしょう。ベルセリアで高評価を得てどうにか持ち直したように見えたテイルズですが、それでも悪評というのは簡単には消えず、ネットでは未だに多くの批判が残されています。
 私個人がゼスティリアについてどう思うかは割愛します。ですが、あくまで客観的に見て、シリーズを知らない人からすれば悪いイメージしかついていません。ひとたびゼスティリアについて触れれば批判されるか炎上の種にされキャラは貶められ、ありもしない捏造でボロクソに言われるのがゼスティリア、ひいてはそれに連なって批判されるのが今のテイルズオブシリーズの現状で、非常に扱いの難しいものとなっています。

 こういった事情がある中、過去に不祥事を起こし世間的イメージの悪いアーティストをわざわざオファーをかけてまで起用する理由がわかりません。PVは見ました。曲に罪はありません。雰囲気にあっている…かどうかは実際のゲームをやってみなければ分からないことですが、少なくとも悪いものではないと私は感じました。
 そんな上述の理由があり、ただでさえ叩かれやすいシリーズがあることをスタッフが知らないわけがないのに、そこに油に火を注ぐような行為をしたことが信じられません。
 
 おそらく「不祥事を起こしたことのあるアーティストを使うようなゲームなんて絶対やらない」という層がいるでしょう。「不祥事アーティストを使ってクレストリアが炎上www」と実際に言われてもいます。それによってテイルズファンの民度はやっぱり低い、アーティスト側のファンからすればこんなゲームに使ってほしくなかった、そんなことになってしまうのは明白です。
 これでは本末転倒です。既存のファンはやらなくてもいいや、になり新規層はまた炎上か、そのアーティストが担当するならやりたくない、と離れコンテンツとして終わってしまいます。

 重ねて言いますが曲が悪いわけでも、アーティスト自体が悪い訳ではありません。
「クレストリアのOP担当のゲスの極み乙女。は不祥事を起こしている」事が問題なのではなく、「過去に騒動があり評判の良くないテイルズオブシリーズ」が「新規層の獲得を狙っている新作ゲーム」に「リリース直前のこのタイミング」で「事実として不祥事のあったアーティストをわざわざ起用した事」が問題なのです。
 起用され喜ばれたファンの方には申し訳ないのですが、良い曲を作れて不祥事を起こしていないアーティストなんて沢山いらっしゃいます。叩かれやすいジャンルだとバンナム側はしっかりと認識して慎重に扱わなければならないのに、このような下らない部分で実際に叩かれ民度を疑われ、クレストリアという作品どころかテイルズオブシリーズ自体が貶められている現実があります。
 これが例えばテイルズじゃない作品であったり、リリース後の第二部アーティストなどであれば少し騒ぎになる程度で終わったでしょう。既にコンテンツとして地面がしっかりしていればそう簡単には批判されてもスルーできます。ですが今回の一件はリリースを目前に控えたゲームの話です。
 しかも一番最初のアーティストというのは、影響がどうあれリリース直後の目玉でもあり、そのゲームの顔にもなるのです。いくら映像が良くて曲が良くても、悪印象×悪印象は決してプラスにはなりません。

 5月頭には海外限定でβテストを行うと発表もされましたが、そりゃアーティストひとつでこれだけ大騒ぎになるんだから日本でやるはずないよな、って感じです。日本のファンすら捨てたいらしいですね

 これまで書いてきたようにマザーシップかと思いきや後出しでいつものキャラ改変お祭りゲー、平気で二ヶ月も沈黙する、ろくに情報は出さないとあまり良い印象を持たれていなかったこのタイミングにこんな事をして本当に喜ばれ売れると思っているのであれば、スタッフ達は商売がどうしようもないくらい下手くそなのだと思いました。炎上商法?既に炎上したコンテンツを更に燃やせば灰になって消えるだけと分からなかったのか?どうして誰も止めなかったのか?悪印象になるからやめようと言い出す人はいなかったのか?いないでしょうね。だってファンの声すら聞かない唯我独尊のスタッフですから。短絡的な思考で何も考えず適当に餌を撒けば勝手に売れるとでも思っているのでしょう。

 ファンを馬鹿にしている訳ではないのであれば、それはもう壊滅的にコンテンツを新しく作るセンスがありません。

 クレストリアのキャラも歴代の大好きなキャラ達も人質にとられ、スタッフの自己満足に付き合わされ、クレストリアのキャラを好きになった私達には人権がありませんか?オリジナルキャラはこのゲームと世界にしか存在しないのにどうすればいいのかもうわかりません。助けてザレイズ

 

●総評

 私がクレストリアに期待していたのはスマホで気軽にできるマザーシップテイルズ、そして魅力的なキャラクター達があの罪と断罪の世界でどう生きるのか、それだけが楽しみで仕方がありませんでした。ひいてはスマホという手軽さ、勧めやすさも相まってテイルズオブシリーズ未プレイの新規のファンも増えて、ファン活動も活発になりひいてはシリーズ全体が盛り上がる一つのきっかけになれば良いと思っていました。
 ですが、期待すればするほどそれを裏切られ、あからさまに歴代>クレストリアキャラの扱い。散々引っ張っておいてロクな情報も出さず斜め上の商売をしていくクレストリアスタッフ、バンダイナムコの方針には最早脱帽です。こんなにも好きにならなければよかったと思うリリース前のゲームなんて初めて出会いました。こんなにも期待しているファンの声を聞かず、自分たちの金儲けのゲームのためにキャラも声優も、シリーズをプレイした思い出も踏みにじる運営スタッフには初めて出会いました。きっとリリース後もユーザーの声を聞かずまともな運営になんてならないでしょう。だってこんなにも歴代はいらない、オリジナルだけにしてくれとの意見がほとんどだというのに歴代ゴリ押し生放送するくらいですから。

 期待していた私が馬鹿なのでしょう。リリース前のゲームに勝手に期待してごめんなさい。クレストリアのキャラと世界観に魅力を感じて大好きになってごめんなさい。発表当初から1年半以上もずっとずっと毎日楽しみに待ち続けてごめんなさい。沢山ファンアートを描いてごめんなさい。テイルズオブクレストリアという作品、世界観、キャラは下手すればシリーズで一番好きだったのかもしれないのに、こんなことで貶められ嫌になるなんて悲しくて悔しくて涙が溢れます。

 きっとリリース前なのに何を言っているんだと思われているでしょう。勝手に期待して好き勝手想像して勝手に被害者ヅラして騒ぐなとお思いでしょう。私もそう思います。リリースされれば、もしかしたらきっと素晴らしいシナリオで歓迎されるのかもしれない、手のひらを返して良いものだったと言うかも知れない。けれどそれをこれまでにとことん裏切ってきたのがクレストリアのスタッフ達です。もう期待したくない、リリースしてほしくないと思うゲームなんて人生で初めて知りました。


 クレストリアのオリジナル部分は大好きです。
 罪と監視社会をテーマにした、ファンタジーと現代のインターネット的な世界観が入り混じった世界観が、そんな中で罪を犯してまでミゼラを救いたかった主人公のカナタが、花のような可憐さを持つのにカナタの為に何も厭わない危ういヒロインのミゼラが、世界に生まれたことを否定され、そんな境遇にありながら仲間たちの生きたいという願いを聞き届けたヴィシャスが、本来であれば相対する立場である騎士団長のイージスが、自分の信念を捨てず真実と向き合うユナが、生き恥を晒してでも大切な家族を守るのだと叫んだオウレンが大好きです。
 彼らの旅路がどんなものになって、どう物語を紡いでどういった結末を迎えるのか。こんなに失望した今でもPVを繰り返し見て、楽しみだと思えるほど魅力的です。ティザーPVのドット絵からCGに切り替わる演出、色の演出、曲全てが今までにないテイルズの方向性で、とても好きで楽しみに思えたのです。

 

 大好きな彼らののためだけに私はプレイをする所存でいますが、この先どんな展開になって、ファンに受け入れられる作品になろうとも今私が感じた感情が消えることはありません。
 ここまで前評判が悪く、かなり開発に金がかかっていそうなソシャゲが一体何ヶ月もつか楽しみです。